深緑は黄緑や緑よりも、落ち着きや重厚感がありますよね。しかし小学生などが使う12色ほどの基本的な絵の具セットには、深緑が入っていることはあまりありません。もしたくさんの色が入った絵の具セットを持っていても、使いたい時に限って深緑がないとなると困りますよね。そのため他の色を混ぜて深緑を作ることができたらとても便利です。
そこで、この記事では、他の色を使って好みの深緑を作る方法をご紹介していきます。私はカラーコーディネーターの資格も持っているので、その観点から深緑にまつわる話なども併せてご紹介していきますね。
深緑の作り方(絵の具を使った方法)
絵の具で深緑を作るには、以下のような5つの組み合わせの方法がありいます。
- 緑色+黒色
- 紺色+やまぶき色
- 紺色+だいだい色
- 紺色+黄色
- 紺色+レモン色
これらの組み合わせについて、色の比率なども交えながらご紹介していきます。さっそく見ていきましょう。
緑色+黒色
深緑を絵の具で作るには、緑と黒を混ぜることでできます。写真での比率は、緑3:黒1です。緑も黒も暗い色ですが、特に黒は一気に混ぜてしまうと元に戻したいと思ってもうまくいきづらいです。そのため、緑色に黒色をほんの少しずつ混ぜていくようにして自分のイメージする深緑に近づけて行ってください。
緑を多くすればより明るく鮮やかな深緑に、黒を多くすればより深くて暗い深緑を作ることができます。海の海溝の部分など、深く暗いけれど、真っ黒だとちょっと違うし面白くないという時にこの深緑があると便利ですよね。草むらの影など奥行を表現するのにも、もってこいです。
紺色+やまぶき色
深緑は紺色にやまぶき色を混ぜても作ることができます。写真の比率は紺色2:やまぶき色1です。紺色は青の中でも、深い暗い色をしています。また、やまぶき色は赤みがかった黄色なのでこの二色が合わさることによって、より複雑で深い色の深緑を作ることができます。
先ほどの黒と緑には赤みはありませんでしたが、紺色とやまぶき色で作る深緑には紺色ややまぶきいろに少し含まれている赤があるため、より味わい深い深緑になるのです。
紺色の比率を増やすと青緑のような深緑に、やまぶき色を多く混ぜると少し黄緑に近いような鮮やかな深緑を作ることができます。色を混ぜるときは薄くて鮮やかな色に、濃くて暗い色を混ぜた方が作りやすいのですが、今回作るのは濃くて暗い深緑なので紺色にやまぶき色を少しずつ加えた方が早くイメージに近い深緑にすることができます。
紺色+だいだい色
深緑は紺色とだいだい色で作ることもできます。比率は紺色2:だいだい色1です。だいだい色はオレンジ色として扱われることもあり、お手元にだいだい色がなければ、オレンジで代用することができます。
だいだい色は黄色と赤色でできているので、紺色に黄色と赤を足したようになり、こちらも濃い複雑な深緑を表現することができます。ただ紺色とだいだい色、もしくはオレンジ色はお互い補色関係にあるので、お互いの色みや鮮やかさを打ち消し合い、灰色になりやすいです。
写真でもわかるように深緑というよりは灰色がかった緑に近くなります。森の影などにはとても重宝しますが、イメージと違うとならないように注意しましょう。この場合も作る色が深緑と濃くて暗い色であるため、紺色に少しずつだいだい色を混ぜるようにすると作りやすいです。
紺色+黄色
深緑は紺色と黄色を使って表現することもできます。写真の比率は紺色4:黄色1です。こちらも紺色に少しずつ黄色を混ぜてみましょう。少しずつ緑がかってきますよね。黄色はやまぶき色やだいだい色に比べてかなり鮮やかな色のため、たくさん混ぜてしまうと一気に色が変わってしまう恐れがあります。
このためイメージした深緑に近づけるのが難しくなるので、混ぜるときは少しずつ混ぜるようにしましょう。
紺色+レモン色
紺色とレモン色でも深緑を作ることができます。写真の深緑の比率は紺色4:レモン色1です。レモン色は黄色よりももっと鮮やかな色をしています。少し深緑に鮮やかさを出したい時にはこの色の組み合わせで作ると、イメージに近づけやすいですよ。
深緑はこんなところで使える
深緑は苔や草原の影の部分など、緑でも影の部分など少し深みを持たせたい部分に使われることが多いですよね。またかわせみなど色鮮やかな鳥の羽の影の部分などにも使われます。
他にも髪の毛などを表現する時に黒や茶色を使いがちですが、この深緑をところどころ加えてやると奥行きなどが表現されることより、立体的に髪形などを表現することができます。イラストなどでも黒の部分を深緑に変えて使うと、また違った落ち着きや重厚なイメージが出ます。
深緑は濃くくすんだ色なので、イメージとしては重く冷たいイメージになります。このため重さを表現したい部分に少し深緑を足すことで、重く奥行きのある絵にすることができますよ。新芽が青々と茂るさわやかな場所というよりは、森の奥深くや樹海など少し入り組んだ部分などを表現するのにいいですね。
まとめ
深緑は青みが多いと暗くより落ち着いたイメージになり、黄色みが多いと鮮やかなイメージになります。だいだい色や、やまぶき色などの少し赤みを持った黄色を加えてやるとより複雑な深緑を表現することができますね。
絵の具などの色は混ぜる色が多くなればなるほど、深く濁った色になります。このため紺色と黄色だけよりも赤みが混じることで、より深く濁った複雑な色を作り出すことができるのです。
どちらが良いというものではなく、実際に使いたいイメージが鮮やかな深緑なのか濃く暗い深緑なのかによって使い分けるといいですね。ぜひこの記事を参考に自分のお気に入りの深緑を見つけてみてください。
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