ワインレッドは絵の具のチューブそのままの赤に比べると、どこか落ち着きがあり気品の漂う色ですよね。同じ赤でもチューブの赤をそのまま使うのとワインレッドを使うのとでは、ガラッと印象が変わります。このようにワインレッドを使うと気品や重みなど大人っぽい印象を与えることができるんですよね。
そんなかっこいい色のワインレッドですが、少ない絵の具のセットでは見かけることはありません。そこで、この記事では、他の色を使ったワインレッドの作り方をご紹介します。また、私はカラーコーディネーターの資格を持っていることから、ワインレッドにまつわるお話も併せて解説していきますね。
ワインレッドの作り方
ワインレッドの作り方に関しては、以下の2種類の方法があります。
- 赤色+茶色+青色
- 赤色+黒色+青色
混色に茶色を使うか黒を使うかでどのように変わるのか、ぜひ見比べてみてください。それでは、さっそくそれぞれ詳しく見ていきましょう。
赤色+茶色+青色
ワインレッドは赤色、茶色、青色で作ることができます。比率は赤色4:茶色1:青色1です。赤色に茶色を混ぜることで暗さを出し、ワインのような深みのある紫を出すために青を加えます。
色名にレッドとつくくらいなので、赤がメインです。そのため茶色や黒色は、ほんの少量ずつ加えて様子を見るようにしましょう。ワインレッドは暗い赤なので、茶色だけでもワインレッドになりそうですが、茶色だけだとえんじ色に近くなります。そこで、青色を加えることでワインの元である、ブドウの感じが加わります。
赤色+黒色+青色
ワインレッドは赤色、黒色、青色を使って作ることもできます。比率は赤色4:黒色0.5:青色1です。
先ほどは暗さを出すために茶色を加えましたが、今度は黒で暗さを出していきます。黒はとても影響力のある色で、他の色と混ぜるとほんの少量でも暗く濁ってしまいます。そのため赤色にほんの少し青を混ぜて赤紫を作った後に、黒を少量ずつ混ぜるようにしましょう。
青色を加えることで、ワインレッドの持つ紫みを表現することができます。ただ、あまり青を加えすぎてしまうと、青紫に近くなってしまいます。ワインレッドはワインのような深いブドウの色なので、赤みの強い赤紫になるように調節していきましょう。
また、黒は暗さを出しやすいのでワインレッドの落ち着きのある重厚なイメージをより強く表現したいとう場合には、この黒で調整する方法が作りやすいです。
ワインレッドはどんな色?
ワインレッドはその名の通り、ワインのような深みのある紫がかった赤色をさします。いわゆる、赤ワインの色ですね。赤ワインの原料である赤紫のブドウの色がワインレッドの赤みの由来です。とても気品がある、落ち着いた赤色なので大人の赤といった印象があります。
色には重い・軽いがあります。同じ重さでも明るい色の方が軽く感じ、暗い色の方が重く感じるのです。引っ越し屋さんの段ボールが白いのはそのためだと言われています。そのためワインレッドは赤よりも暗いので、カーペットなど敷物などを描く時にこのワインレッドを使って描くと重みなどを表現することができます。
このようにワインレッドは重いイメージのある色なので、下に描くと安定感を表現できます。逆にこのような重みを感じる色を、上に配置すると上から押しつぶされるような不安定な印象を与えることになるので注意が必要です。
ワインレッドに似た色
ワインレッドに似た色として、ボルドーやバーガンディがあります。お酒が好きな人ならピンと来ているかもしれませんが、実はこれらのどの色も赤ワインが元になった名前なんです。ボルドーはワインの女王と呼ばれる、フランスのボルドー地方で作られる赤ワインの色をさします。ワインレッドと比べると、ボルドーの方が暗い色をしています。
バーガンディはフランスのブルゴーニュ地方で作られるワインの呼び名からきています。JIS慣用色名でのバーガンディは、ボルドーよりもさらに暗い色をしています。ただブルゴーニュ地方で作られるワインの実際の色は、もっと鮮やかな赤です。
実際、ワインの色を由来とした「ワインレッド」「ボルドー」「バーガンディ」はワインの色を忠実に再現したというよりも、そのワインの持つイメージの色に近いようです。他にもワインレッドによく似た色としてえんじ色がありますが、こちらも暗めの赤ですがワインレッドの方が紫みを帯びていて、えんじ色の方がより赤や茶色に近い色です。
まとめ
ワインレッドはチューブのままの赤に比べて、暗くて濃い色をしている分、落ち着きがあり高貴な様子を表現することができます。花などを描く時もこのワインレッドを使って描けば、どこか気品の漂う雰囲気を与えることができます。
またこの暗さを利用して、縁取りなどに使うと後から色を塗り重ねた時に黒に比べてなじみやすいので重宝します。ぜひこの記事を参考にしてあなた好みのワインレッドを作り、様々な表現を楽しんでくださいね。
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