ミントグリーンは緑色の中でも、黄緑色の少し淡い色でとてもかわいらしいですよね。グリーン系の絵の具は、風景画を描く時にも重宝しますし、混色や下地なんかに使っても良い仕事をしてくれるので、とても使い勝手が良いです。ただ、そんな緑の中でもかわいらしい印象のミントグリーンは、使いたくても少ない色数の絵の具セットには入っていませんよね。
そこで、この記事では、他の色との混色によるミントグリーンの作り方をご紹介します。また、私はカラーコーディネーターの資格を持っていることから、ミントグリーンにまつわるお話も併せてお伝えしていきます。
ミントグリーンの作り方
ミントグリーンの作り方には、以下の3種類の方法があります。
- 水色+黄色
- 青色+白色+黄色
- 緑色+白色+青色
さっそく具体的な混ぜ方を見ていきましょう。
水色+黄色
ミントグリーンは水色と黄色を混ぜて作ることができます。比率は水色3:黄色2です。水色には最初から白色が入っているため、ミントグリーンの淡い感じを表現することができます。
小学生などが使うポリチューブに入った水彩絵の具には、少ない色数でも水色が入っていることが多いです。もしセットの中に水色があったらぜひこの方法を試してみてください。
今回は普通の黄色で混色しましたが、もしあればレモン色などの鮮やかな黄色を使うと、より鮮やかなミントグリーンを作ることができます。どんな黄色を混ぜるにしても混ぜる順番は、水色に黄色を少しずつ混ぜた方が調整しやすいです。
黄色の方が鮮やかで色みが強いので、少し混ぜただけでも黄色がとても強くなります。水色をパレットの広いところに取り出しておき、少しずつ黄色を混ぜていくようにすると好みのミントグリーンを作りやすいですよ。
青色+白色+黄色
ミントグリーンは青色と白色、黄色の三色を使って作ることもできます。比率は青色2:白色1:黄色1です。この場合は青と白で淡い水色を作ってから、黄色を少量ずつ混ぜて好みの色に近づけるようにしましょう。
中学生などから使うようなアルミチューブに入った少ない絵の具のセットだと、水色は入っていないことも多いですよね。そんな時は青と白を混ぜることで、水色を作りましょう。
この時、白を多くすればするほど淡くなり鮮やかさが失われますので、白を混ぜるときは一度にたくさん混ぜてしまうのではなく少量ずつ混ぜるようにしてください。また、黄色を混ぜるときも、たくさん混ぜてしまうと一気に黄緑色に寄ってしまう可能性があるので少しずつ様子を見ながら混色するとよいですよ。
3色での混色は2色の混色に比べて、色が濁ったり暗くなったりしがちです。ただ、自分の好みの色に微調整したいという場合は、色の調整幅が広くなるというメリットがあります。今回のように水色を青と白で作る場合だと、淡さを自分好みに調整することができます。
また、4種類以上の色を混ぜるとなると、ぐっと暗さや濁りが出てしまうので、鮮やかさや明るさを残したいのであれば、3色くらいまでの混色が良いですよ。
緑色+白色+青色
ミントグリーンは、緑色と白色と青の三色を使って作ることもできます。比率は緑色2:白色1:青色0.5です。緑と白を混ぜてパステルグリーンを作り、そこへ青を少量ずつ混ぜて色みを調節しながら作っていくようになります。
パステルグリーンだけでもミントグリーンに近い色にはなりますが、ほんの少し青みを足すことで、ミントの引き締まった感じを表現することができますよ。ただ、青をたくさん入れてしまうとミントグリーンというよりも、ミントブルーに近くなってしまうのでご注意ください。ですから、青を混ぜるときは少しずつ混ぜ、一気に色が変わらないようにすると調整しやすいです。
また、ミントグリーンの混色は、白の量で淡い感じを調整することができますが、水の量で濃淡を表現することもできます。水の量が多ければ透明感が増し、はかない印象を与えることができます。
実際、この写真でのミントグリーンは、水の量を多めで作りました。色は薄くなりますが透明感がでます。水の量で調節する場合は、画用紙が破れてしまわないように、余分な水分は布などでよく拭きとることや何度も同じ場所を筆で行き来しないことなどに注意をしましょう。
ミントグリーンってどんな色?
ミントグリーンの名前の由来はその名の通り、植物のミントの葉っぱの色です。ミントの葉のような少し青みを帯びた、明るい緑色をさします。淡い色をしていて緑の持つ優しくて柔らかい感じを持ちつつ、青みが入ることで少し引き締まったすっきりしたイメージも兼ね備えているんですね。
風景画を描く時は新緑などの若々しい雰囲気や、日の当たった鮮やかな部分などを書くのに重宝します。柔らかい色であるため、子どもの保育の制作などでもよく使われている印象があります。かわいらしいイラストによく合いますよ。
まとめ
柔らかい雰囲気を持ちながら、爽やかなイメージもあるミントグリーンは、黄緑よりも淡いので、他の色にもよくなじみ使い勝手がいいです。
実際、鮮やかな緑はチューブからだした緑や黄色のままでもきれいですが、そればかり使っているとどこかのっぺりとした印象になってしまいますよね。そんな時、自分が思い描くグリーンを作ることができたら、表現の幅もぐっと広がります。
また、白や黄色は少しずつ混ぜるなど、ご紹介した注意点などをぜひ参考にしていただいて、好みのミントグリーンを作ってみてくださいね。
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