赤いちょうちんのような形が可愛いほおずきは、その独特の形と雰囲気で季節を感じさせてくれるので、庭に植えて育ててみたくなる植物ですよね。ところが、先日、個人的にネットで調べ物をしていると「ほおずきは庭に植えてはいけない」という意見を目にしたんです。なぜ植えてはいけないのかとても気になったので、理由を徹底的に調べてみると、そこにはほおずきの性質や迷信などが関係していることがわかってきました。
そこで、この記事では、ほおずきを庭に植えてはいけない理由をお伝えしていきます。また、後半では、本当に庭にほおずきを植えてはいけないのか、理由を踏まえた上での考察をご紹介していきますね。
私自身、過去に園芸関係の会社で働いた経験があり、その立場からも解説をしていきますので、これから栽培を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
ほおずきを庭に植えてはいけない理由
独特な形が人気のほおずきですが、庭に植えてはいけないと言われている理由として、以下の4つの点が挙げられます。
- 縁起が悪いと言われている
- 繁殖力が強い
- 観賞用のホオズキには毒性がある
- 怖い花言葉がある
では、それぞれの理由についてご紹介していきますね。
縁起が悪いと言われている
ほおずきは盆に飾られる植物で、庭に植えるのは縁起が悪いから、植えるべきではないと言われています。
盆に飾られるほおずきは、ただ仏壇を華やかにするだけてなく、ご先祖様があの世から帰ってきた時の目印になるようにという意味も込められて飾られます。そのため、大切な役割を持っているほおずきを観賞用として気軽に庭で育てるべきでないと考える人がいるんですね。
ネット上でも、ほおずきが縁起が悪いと言われる由来は何かという質問に対し、このような解答がありました。
鬼灯はお盆の盆提灯に見立てることができる旬な花として、 お盆とは切っても切れない存在になっています。 それは、逆に言えば自然界の盆提灯の役割を持って飾られていることが 暗黙の了解になっているということです。 おそらく死者を迎える花だからダメだと思います。
引用元:知恵袋
ほおずきは、死者を迎える花としての役割があるため、庭に植える花としては縁起が悪いという意見です。また、別の投稿では、ほおずきを庭に植えたら家族が亡くなったことがあるため、縁起が悪いから上るべきではないという見解をもつ人もいました。
このように、ほおずきを植えると死人が出る、という言い伝えもあるため、ほおずきは庭に植えるべきではないとされているのです。
繁殖力が強い
ほおずきは暑さにも寒さにも強く、手間のかからない植物のため、育てやすいとされている植物です。しかし繁殖力が強すぎるがゆえに、植えるべきではないと言われています。
ほおずきは、茎を地下に埋めた状態の地下茎という形態を取ります。それによって土壌中の茎に養分が蓄えることができ、冬が来てもそのまま冬越しをすることができるんですね。そして、そこから毎年芽を出してどんどん増殖することがあります。そのため、定期的に剪定や間引きなどできればいいのですが、できない場合は、伸びすぎてしまうことがあるんです。
増えすぎてしまい、手間が増えるだけならいいのですが、それだけではなく、隣人に迷惑をかけてしまうこともあります。ここで、実際にネット上にあった体験談をご紹介させていただきます。
中古の一軒家を購入したのですが、以前の持ち主と隣人が土地の境界で揉めていたそうで、様々な嫌がらせをされています。 その一環でそういう場所にほおずきを植えられました。
引用元:知恵袋
この方は、隣人が繁殖しやすいほおずきを植えたのは、嫌がらせの一環ではないか、と考えているようです。このように、隣人が繁殖しやすいほおずきを庭に植えることは、嫌がらせを疑うくらいに嫌だと感じること人がいるので、庭に植えるときは注意が必要です。
観賞用のホオズキには毒性がある
ほおずきには、食用と観賞用があり、食用のほおずきは生薬として使われたり、ヨーロッパではスーパーフードとして認識されているほど、健康に貢献してくれる植物です。しかし一方で、観賞用のホオズキは毒性が強く、多量に摂取することで健康被害が出ることがあるため、庭に植えるべきではないと言われています。
ほおずきが分類されるナス科の植物は、ソラニンやヒストニンなどのアルカロイド類が含まれています。これらは、多量に摂取することで、吐き気や嘔吐、頭痛などの被害が出るとされています。また、ヒストニンには子宮収縮作用もあるため、特に妊娠中の女性は気をつけなければいけないとされており、逆に江戸時代にはこの成分を利用して、堕胎剤としてほおずきを利用していたりもしました。
このように、毒性があり危険なため、ほおずきは庭に植えるべきではないとされているのです。
怖い花言葉がある
ほおずきは、たくさんの花言葉がある花なのですが、その中で「偽り」「ごまかし」「浮気」「半信半疑」などの怖い花言葉があります。それらは、ほおずきの毒性や、昔、堕胎剤として使用された過去にちなんでつけられたものが多く、そしてそのようなネガティブなイメージの花を庭に植えるのは、あまり気持ちが良くないですよね。
このように、怖い花言葉によっていいイメージを連想させないため、ほおずきは庭に植えるべきではないとされています。
本当にほおずきを庭に植えてはいけないの?
ほおずきは、繁殖力が強すぎる点や、毒性がありいいイメージがないために、植えてはいけないと言われている植物です。しかし、植えてはいけないとされる理由のどれもが、迷信や悪いイメージなどによるものであり、植えない理由とするには説得力に欠けるものがほとんどです。
繁殖力が強すぎる点は、対策を取る必要があるのですが、ほおずきの毒が気になる方は、食べないようにするか、観賞用ではなく食用を選べば良いですよね。また、それ以外のイメージや迷信に関するものについては、自分が気にならないのであれば、思い切って栽培を楽しんでみる方がお得だと私は考えています。
まとめ
その赤い提灯のような形が人気のほおずきは、意外と悪いイメージや迷信が多く、栽培を始めるのを戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、ほおずきは、その可愛らしい見た目に癒されるだけでなく、食用のほおずきであれば、食べられるだけでなく、薬としても使えるなど恩恵もたくさんあります。また、丈夫で育てやすい植物なので、初心者にも簡単に育てられるというメリットもあります。
このように、魅力や恩恵がたくさんある植物なので、ぜひ、庭でほおずきを栽培して、素敵な庭づくりを楽しんでみてください。
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