丸くてふわふわしたシルエットがかわいいコキア(ホウキギ)は、初心者にも育てやすいため、庭木として植えようか迷っている方も多いのではないでしょうか。枯れた後も、ほうきにして使うことができるので、実用的な面からも、植えたいと思っている方も多いかもしれませんね。しかし、そんなコキアですが、「植えてはいけない」と言われているのをご存知でしょうか。
私自身、今まで園芸関係の会社で勤務した経験や、自分で農園を運営した経験もあるのですが、その立場から見ても、確かにコキアには、その特性上、安易に植えてはいけない植物でもあります。
そこで、この記事では、コキアを植えてはいけない理由を徹底的に解説していきたいと思います。後半では、コキアを植えるメリットについてもご紹介しているので、これから栽培を考えている人はぜひ、参考にしてみてくださいね。
コキアを植えてはいけない理由
まんまるとした形が可愛いコキアですが、植えてはいけないと言われる理由としては、主に以下の5つの点が挙げられます。
- こぼれ種で増えすぎてしまう
- 台風で倒れる可能性がある
- 害虫が発生しやすい
- かわいくて抜こうにも抜けない
- 木質化して処理が大変になる
では、それぞれの理由について、詳しくご説明していきますね。
こぼれ種で増えすぎてしまう
コキアはこぼれ種と言って、自然にこぼれた種からどんどん増えていく性質を持っています。そのため、増えすぎて手に負えなくなるから、植えてはいけないと言われています。ネット上でもこのような意見が上がっていました。
去年のこぼれ種のコキア(ホウキグサ)が田んぼの用水路に覆いかぶさる勢い❣️最後の1日中陽の当たる所が小さいのはヒマワリの成長が良かったからだと思う🌻植物もやっぱり朝日が好きみたい☀️ pic.twitter.com/YvKviC2iXw
— セイナ@ひろゆき好き (@seina20171001) August 25, 2023
こぼれ種で、コキアが花壇のあちこちから生えてきている様子が分かりますね。実は私も、コキアではありませんが、こぼれ種で増える植物を庭に植えた経験があるのですが、こういう植物は、増えすぎると一度除去しても、次の年もいつの間にか生えてくるんですよね。ですから、除去するのにとても苦労しました。
こぼれ種は本当に除去し切るのが難しいので、定期的に間引くことが大切になってきます。
台風で倒れる危険性がある
コキアは直根性という根の構造をしているため、風で倒れやすい性質を持っています。そのため、安易に植えない方がいいと言われているんです。ネット上でも、育てているコキアが倒れてしまった人の投稿がありました。
台風で折れたコキアの様に
朝から私の心も折れましたっもう人生詰んだっ pic.twitter.com/FWppwac7Si
— あちヤみω (@acyamin) August 18, 2023
青々と生えている複数のコキアのうち、完全に1本が倒れてしまっています。大切に育てていたコキアが倒れてしまい、悲しんでいる投稿者の様子も伝わってきますね。このようにコキアは、台風などの強風で倒れてしまうことがよくある植物なんです。
害虫が発生しやすい
コキアはアブラムシが発生しやすいため、植えるべきではないと言われています。アブラムシが発生すると
- 葉から栄養を吸って植物から養分を奪う
- 排泄物を植物に落とすことによって不衛生な状態を生み出して、病気を発生させる
などのリスクが出てきます。そのため、アブラムシが集まらないようにするために、駆除をするのに手間を取られてしまうことがあるんですね。
実際、アブラムシの発生は、集合体恐怖症の人にとってはとても気持ち悪い光景に感じられますよね。私も、アブラムシなどがたくさん集まっている光景は、鳥肌が立つほど気持ち悪くなってしまいます。このように、特に細かい虫を苦手とする人にとっては、コキアは安易に植えない方がいい植物だと言えるのです。
可愛くて抜こうにも抜けない
コキアは、こぼれ種でどんどん増える植物なので、繁殖しすぎないよう管理が必要です。しかし、その姿が可愛すぎて抜けないので、管理するのが心苦しく感じてしまうときがあるんです。ネット上にも、このような意見が上がっていました。
私の家の庭、コキアが大小あって、なんかかわいい😍
8個位、友達に持っていく予定。隙間を開けなくちゃ💦 pic.twitter.com/KaRnV7D4MF— ひろHIRO1eva13ฅ(^ω^ฅ) (@Hiro1eva13) July 8, 2022
丸っこいコキアがふわふわ生えていて、確かにこれでは引き抜いて駆除するのも心苦しいですよね。引き抜いて処分するのができない時は、人にあげるなどの方法を考えておいた方がよさそうです。
木質化して処理が大変になる
コキアは、可愛らしい草のように見えますが、成長してくると茎が木質化し、除去するのに苦労することがあります。私も以前、普通の草花だと思って、ある植物の栽培を始めたことがあるんですが、どんどん茎が硬く木のように木質化し、驚いた経験があります。また、その植物を除去するときはカマでも一苦労だったので、とても手間取ったことを覚えています。
このように、木質化すると処理が大変になるので、狭いスペースや邪魔になりそうな場所は避けて植えることをおすすめします。
コキアを植えるメリット
ここまで、コキアを植えてはいけない理由をご紹介しきましたが、「それじゃあ、コキアは植えない方がいいの?」と考える人もいるかもしれません。しかしコキアは、植えるメリットもたくさんある、素晴らしい植物なんです。
そこで、ここからは、コキアを植えるメリットをご紹介させていただきます。これからコキアを植えようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
形が可愛く癒される | コキア独特の丸い形が癒されます |
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四季が感じられる | 紅葉するので季節が感じられます |
育てやすい | 病気などに強く、初心者でも育てやすいです |
剪定がいらない | 剪定をしなくとも丸い形が保てるので、少ない手間で庭の見栄えを良くしてくれます |
風水的にとても良い植物 | 葉っぱが上を向いている植物は「邪気を払う」と言われています |
枯れた後ホウキが作れる | 別名ホウキギとも呼ばれ、刈り取って陰干すると草ぼうきにできます |
まとめ
可愛いと人気のコキアですが、繁殖しすぎる点・折れやすい点・除去しづらい点など、いくつかのデメリットがあることがわかりましたね。確かに、増えやすく処分しづらいコキアを「植えるべきではない」というのも理解できますよね。
しかし、記事の後半でもお伝えした通り、コキアは植えるメリットもたくさん持つ、庭木にぴったりな植物でもあります。ですから、個人的には、ぜひコキアを植えて、素敵なお庭づくりを楽しんでいただきたいと思っています。
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