富岡製糸場とは?世界遺産に選ばれた2つの理由

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富岡製糸場が、世界遺産になることが、2014年6月に正式決定されました。

本当におめでとうございます。

「よし、これから富岡製糸場を家族で見に行こう!」

と思っている方も多いのではないでしょうか?

ただ・・・、こんなお子さんとこんな会話になったら

どうしますか?

「ねえ、お父さん、なんでそこに行くの?」
「ん、それは世界遺産だからさー」
「ふーん、でも、なんで世界遺産に選べれたの」
「そりゃ、すごいからさー」
「どこが?」
「・・・」

そこで、そんな時に、困らないための、富岡製糸場が世界遺産に選ばれた2つの理由についてまとめてみました。

富岡製糸場ってどんなところ?

ただ、その前に、そもそも、富岡製糸場って、どんなところなのか簡単に知っておく必要があります。

富岡製糸場は、1872年(明治5年)に明治政府が、フランスの技術時を導入し、群馬県の富岡に設立した
日本初、かつ当時、世界最大規模を誇った本格的な器機製糸工場です。

ちなみに、機器ではなく器機と言う理由は、人の手に頼る部分が多かったからです。

そこで、活躍していたのが、女工哀史です。

女工哀史というと、「あゝ野麦峠」の映画などを思い出して、

「劣悪環境だ、今の感覚で言えば、ブラック企業だ!」

と 思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、富岡製糸場の場合、特に国が運営していた時代は、

勤務時価は、1日平均で8時間
週一のお休み
寮と三度の食事は保証されていた
夏と冬に10日間の休暇

となっていたので、逆に、結構オイシイ労働環境だったようです。

その後、三井が入札して、民営化された後は、労働環境が悪化したという話もありますが、真相は、少し闇の中です・・・

とにかく女工哀史の活躍によって、富岡製糸場は、良質な生糸をガンガン生産していたというわけです。

現在にいたるまでの簡単な経緯

その後、富岡製糸場は、

1893年:三井家に払い下げられる
1902年:原合名会社に譲渡される
1939年:製糸事業の縮小の一環で、
切り離され、片倉製糸紡績会社(現在の片倉工業)が担当するようになる。

という経緯を経ていきます。

やがて、

和服を着る人が減少し、需要が急減
中国産の安い生糸が増加する

という二つの大きな原因によって、1987年(昭和62年)に操業を停止することになってしまいました。

そして、2005年から、富岡製糸場は、富岡市に寄贈され、それから一般公開が始まります。

そして現在は、

大人:1,000円
高校・大学生:500円
小中学生:300円

で見学できる観光施設になっています。

なぜ世界遺産に選ばれたの?

それでは、本題です。

なぜ、富岡製糸場は、世界遺産に選ばれたのでしょうか?

理由は大きく分けて2つあります。

世界と与えた影響力と歴史的な役割

富岡製糸場は、日本初の器機製糸工場ということで、日本の近代化にも貢献しました。

そして、当時、世界的なシェアを誇っていた、養蚕(ようさん)と生糸(きいと)産業の発展にも大きく貢献した
ことが評価されているんです。

また、日本が近代工業国に仲間入りすることになったきっかけを作った工場という歴史的に果たした役割の大きさが評価された大きな理由の一つです。

ほぼ完全な保存状態

明治政府は、他にも、官営工場をいろいろ作っていますが、ほぼ完全な状態で残っているのは、富岡製糸場だけです。

特に、重要文化財にも指定されている木骨レンガ造りの建造物が今でもそのまま乗っている所がすごいんです。

そのような状態を保てた理由は、

1. 戦争中、空襲の被害を受けずに済んだ
2.操業が停止した後も、片倉工業が、がんばって保存してきた

ことが挙げられます。

空襲の被害を受けなかったのは、ラッキーという感じですが、1987年に操業が停止した後、固定資産税なども含めて、年間の維持費が、1億円以上掛かったと言われています。

だから、世界遺産登録の候補に挙がったのは、片倉工業のがんばりによるところが大きいんですね。

片倉工業はエライです!

お子さんにはこう説明して下さい。

最初の質問に戻りますが、もし、お子さんから、「どうして、ここは世界遺産に選ばれたの?」と聞かれたこう答えて下さい。

「理由は二つあるんだよー。

一つは、生糸をたくさん作って、世界中の人から喜ばれたし、
それで、日本がすごい国になるきっかけも作ったからなんだ。

そしてももう一つは、昔の建物が、そのまま残っているからさ。

見てごらん、このレンガ造りの建物。
こういうのが、今でも残っているのが、すごいんだよ~」

ご家族で、富岡製糸場の観光をしっかり楽しんで下さいね!

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