青紫色が綺麗な、ラッパのような形の花を咲かせる朝顔は、わたしたちに馴染みの深い植物ですよね。小学校で栽培をする花としても人気なので、その懐かしさから「庭に植えて、あの懐かしさを楽しみたいな」と思う方も多いかもしれません。
しかし先日、朝顔についてネットで調べていると、庭に植えてはいけないという意見があることを知ったんです。私はこれまでに園芸関係の仕事に従事したことがあるのですが、朝顔は育てやすく親しみやすい植物としてのイメージがあったので、ちょっと驚きました。
そこで、気になってさらに詳しく調べてみると、やはりそこには、あまり知られていない朝顔の品種や性質などが原因となっていることがわかり、「このポイントさえ知っておけば、楽しく栽培できるのに」と感じる点もあったんですね。
そこで、この記事では、朝顔を庭に植えてはいけない理由について詳しくご紹介していきます。そして後半では、朝顔のデメリットを踏まえた上で、上手に育てる為のコツをご紹介していますので、栽培を考えている人や、今現在増えすぎた朝顔に悩まされている方はぜひ参考にしてみてください。
朝顔を庭に植えてはいけない理由
朝顔を庭に植えてはいけない理由とては、2つの点が挙げられます。
- 繁殖力が強く朝顔だらけになる
- 色々なところに絡みつ
では、それぞれの理由について詳しくご説明していきますね。
繁殖力が強く朝顔だらけになる
朝顔は、繁殖力が強く、植えてしまうと庭中朝顔だらけになるほどの増殖力があります。そのため、安易に庭に植えてはいけないと言われているのです。ここで、ネット上にあった、朝顔の繁殖力に関する意見をご紹介させていただきます。
朝顔は庭には植えてはいけない繁殖力がすごいから。あと、竹とバジル。#朝顔 pic.twitter.com/JUem3MCvQ0
— tomo.k (@EmkkT8) May 31, 2019
朝顔が、竹に沿って繁殖している様子がわかりますね。投稿者の方も、朝顔は庭に植えるべきではないと伝えています。
庭の朝顔に悩んでいます。 今庭で地植えの朝顔が猛威をふるっています…。 今年の春に越してきた賃貸で、少し広めの庭があるのですが9月頃から朝顔が咲き始め、どんどん広がっています。 近くに2mくらいの枯れた木があったのですが、朝顔が巻きついて枯れ枝も見えないくらいに朝顔ツリーになり、少し離れたところに3mくらいの木があるのですが、その天辺に朝顔が咲いてるのを見てゾッとしました…。 下は朝顔の絨毯ができそうなくらい広がってきています。
引用元:知恵袋
庭で増殖を続けている朝顔にとても困惑している様子が伝わってきますね。朝顔が地面にも木にも張って伸び続ける、生育が旺盛な植物であることがわかります。このように、朝顔はそういった性質が災いし育てにくいため、庭に植えるべきではないとされているのです。
色々なところに絡みつく
朝顔は、つる性のため、周りにある支柱となるものに絡みついて成長します。もし、周囲に木などが植わっている庭に朝顔を植えてしまうと、その木や支柱となるものに手当たり次第に絡みついてしまうため、庭に植えるべきではないとされています。
ネット上にも、「朝顔は庭に直まきして支柱を立てなくても育つか」という質問に対して、このような回答が挙げられていました。
蔓植物なので誘導しないと色々な場所に絡み付いて後片付けが大変です。近所で電柱などに巻きついてしまっているのを見た事があります。それに支柱やネットに絡みつかせた方が見栄えがいいです。
引用元:知恵袋
この方も、朝顔はしっかりと支柱を立て誘引をしないと、後片付けが大変になるのでやめた方がいいと考えています。また、大切に育てている木などの周囲に朝顔を植えると、絡みついて光合成や呼吸の邪魔をする可能性があります。そうすると、生育不良になってしまったり、病気や虫が発生してしまうことも考えられ、大切な植物をダメにしてしまうことも考えられます。
このように、朝顔は、色々なところに絡みついて管理をするのが大変なため、庭には植えるべきではないとされているのです。
朝顔を庭で育てるコツ
ここまで、朝顔のデメリットをご紹介してきましたが、そのような話を聞くと
「植えたかったけど、やめておこうかな」
「子どもが学校から朝顔を持ち帰ってくるのが怖い・・」
と感じる方もいるかもしれません。しかし、朝顔は、育て方や特性などを知って育てることで、問題なく栽培のコントロールができ、デメリットを抑えつつ栽培を楽しむことができます。そこで、ここからは、朝顔を庭で育てるコツについていくつかお伝えしていくので、基本的な栽培方法と併せて読みながら、ぜひ参考にしてみてください。
「アサガオ」か「ノアサガオ」か確認する
実は朝顔には、一般的なアサガオと、それとは別にノアサガオと呼ばれる品種があります。アサガオに分類されるものは、一年草でそれほど繁殖力が強くない点が特徴で、ツルが伸びない矮性の品種もあるのです。
一方で、ノアサガオは、宿根アサガオや琉球アサガオといった多年草の朝顔が分類されるのですが、普通の朝顔よりも格段に強健であることが特徴になっています。その強健さを利用して、緑のカーテンとして壁を覆ったりするために人気になった品種でもあるのですが、10数mもツルを伸ばすことのあるノアサガオは、その繁殖力に手を焼く人も少なくありません。
このように、朝顔には二つの分類があり、「植えるべきではない」という方のほとんどはノアサガオを植えたのではないかと考えられます。そのため、これから朝顔の栽培を考えている方は、ノアサガオではなく、アサガオを選ぶことを注意するといいでしょう。
支柱やネットで誘引する
朝顔は、ツルがあちこちに伸びるのを防ぐために、支柱やネットを使って誘引をしてあげる必要があります。材料は100円ショップやホームセンターで手軽に購入でき、園芸用ポールやきゅうりネットの名前で売られているので、お金をかけずに購入することができます。
きちんと誘引してあげることで、朝顔の生育にもいいですし、見栄えも良くなるので、ぜひ誘引をして育ててみてください。
剪定をする
アサガオが増えすぎないように、伸びすぎた部分は剪定をする必要があるのですが、基本的には花や種子がつく前の段階で切る必要があります。種子がついた後に切っても、零れ種で増えていくことが考えられるので、朝顔はのびたら早めの段階で剪定をしましょう。
刈り取ったアサガオを放置しない
剪定をして、これで大丈夫と、刈り取った部分のアサガオを放置すると、そこから朝顔が発芽する可能性があります。JAクマガヤの「帰化アサガオ類の防除」に関するコラムにも、このような記述がありました。
引き抜いた株を放置すると、未熟種子が後熟して発芽力を持つため、引き抜いたらすぐに処分をしましょう。
引用元:JAクマガヤ
帰化アサガオは葉に切れ込みのない特徴がある雑草化した外国産のアサガオで、繁殖力が旺盛なことで知られています。同じく繁殖力の強いノアサガオなども、同じ性質がある可能性があるので、どんな種類の朝顔でも、大事をとって、刈り取った部分は処分することをおすすめします。
まとめ
私たちの生活に馴染みの深い朝顔の、注意すべきデメリットについてご紹介しました。地面も周囲の木も覆ってしまうこともある朝顔は、取り扱いに注意が必要な植物です。
しかしその一方で、植える品種に気をつけながら、誘因や剪定などをきちんと行っていれば、容易に栽培できるなどのメリットも多い植物です。ぜひ、ご紹介したポイントなどを参考にしながら、上手に朝顔栽培を楽しんでみてください。
>>庭に植えてはいけない植物ランキング!32種の中でワースト1位は!?
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