ヤブランを植えてはいけないと言われる理由!実はメリットも多い!

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青々しくすらっとした葉が魅力的なヤブランは、かわいい青紫や白の花も見せてくれる魅力の多い植物ですよね。初心者でも育てやすい丈夫な植物のため、庭に植えてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、先日、ネットでヤブランについて調べていると、植えてはいけないと言う意見があることを知り驚きました。その理由がとても気になり調べてみると、確かに「そう言われてみれば…」と思える理由もあったんですね。

私自身、これまで園芸関係の仕事をしたことがあるため、あらゆる植物を取り扱ってきたのですが、その立場からみると、確かにヤブランの性質には少し厄介な点もあると感じます。ただ、その一方でヤブランにはメリットもたくさんありますし、ポイントさえ押さえてあげれば、上手に育てることも可能です。

そこで、この記事では、ヤブランを植えてはいけないと言われる理由について、まとめていきながら、後半ではヤブランの魅力や上手く育てる方法についても詳しく解説をしていきます。

次郎
次郎
ヤブランの花はとっても綺麗なんだけどね。

ヤブランを植えてはいけないと言われる理由

ヤブラン 植えては いけない
育てやすく見栄えのいいヤブランですが、植えてはいけないと言われる理由として、以下の3つの点があげられます。

  • 増えすぎる
  • 根がどんどん伸びていく
  • 駆除が大変

では、それぞれの理由について詳しく説明していきますね。

増えすぎる

ヤブランは生育が旺盛で、育てやすい作物です。しかしその一方で、生育が良すぎて増えすぎるため、植えてはいけないとも言われています。ここで、ネット上に、ヤブランを栽培している方の意見が上がっていたので、ご紹介させていただきます。

増えすぎるヤブランに手を焼いていることが伝わりますね。

こちらの方も、年々増殖するヤブランに、繁殖力の強さを感じていることがわかります。このようにヤブランは、どんどん増殖してしまい管理が大変なので、植えてはいけないと言われているのです。

花子
花子
庭が狭いと困っちゃうかも。

根がどんどん伸びていく

ヤブランは根張りがよく、一度植えるとどんどん根を伸ばして成長していきます。そのため、根が張りすぎて植え替えや除去がしづらく管理もしにくいため、植えてはいけないと言われています。ネット上にも、ヤブランの根っこの除去に苦戦している方の声が上げられていました。

地植えのヤブランを抜きたいのですが、 根っこがすごくて、スコップでガシガシしてもなかなか抜けません。 何かコツはありますでしょうか…(>_<)

引用元:知恵袋

ヤブランの根っこが中々抜けず、とても苦労されています。ヤブランの根っこは、基本は細長いのですが、所々で養分を貯めるために肥大している部分があり、それもあって簡単には抜けないようになっています。

また、このように根がどんどん伸びる植物は、特に鉢植えの場合、根腐れなどに気をつけてあげないと、枯れたり葉の色が悪くなったりなどすることがあります。このように、根の成長が早く、扱いづらい点があるため、安易に植えるべきではないとされています。

駆除が大変

ヤブランは植えた後に「増えすぎるから駆除したい」と思っても、成長した根っこなどが原因で駆除がしづらく、手間がかかるため、簡単に植えるべきではないとされています。

ヤブランは、イネ科の雑草と似ているのですが、成長点(細胞分裂が活発な、新しく葉を伸ばす部分)が根元に近いため、駆除のために地上部の葉っぱを全部切ってしまったとしても、根元にある成長点からまた葉っぱを伸ばしてきてしまいます

よく雑草を駆除する方はわかると思うのですが、ススキなどのようなイネ科の雑草は、どれだけ地上部の葉っぱを切っても、しぶとく生えてきて厄介ですよね。ヤブランもそれに似たような性質があり、根っこを除去しないと生えてきてしまうため、除去が難しく厄介な点があるのです。

このように、ヤブランは除去するのが困難な性質を持っているため、植えるべきではないとされています。

ヤブランを植えるメリット

ここまでヤブランを植えるデメリットをご紹介してきましたが、逆にヤブランには、植えるメリットもたくさん存在します。そこで、ここからは、ヤブランを植えるメリットをご紹介させていただきますね。

育てるのが簡単

ヤブランは、暑さや寒さに強く、病害虫にもとても強い丈夫な植物です。地植えの場合、水やりや肥料をやる必要もなく、繊細な管理がいらないため、初心者でも育てやすいというメリットがあります。

青々した葉っぱが年中見られる

ヤブランは常緑性のため、青々した葉っぱを年中見ることができます。冬場など、緑が少なくなりがちなお庭に緑の色を添えてくれるヤブランは、いつでも癒しをくれる植物と言えますね。

可愛い花を咲かせてくれる

ヤブランは、すらっとして青々とした葉が魅力的であるだけでなく、夏から秋にかけて青紫や白のかわいい花を咲かせてくれます。また、その後に黒紫色の実をつけてくれるので、見る人に四季を感じさせてくれる、鑑賞価値のある植物であると言うことができます。

薬草として使うことができる

ヤブランは、実や根を薬草として用いることができる実用的な植物です。筑波実験植物園のHPによると、

黒紫色の種子は滋養、強壮、催乳、せき止めの効果をもつ(大葉麦門冬)として、根は強壮剤として利用される。

とされており、主に滋養強壮に効果があることがわかります。また、ヤブランの利用方法に関して、東邦大学のHPによれば、

秋~春に堀上げ水洗い後、日干しにして使用。滋養強壮、鎮咳、去痰、利尿などには1日量6~10gに水300~500mlを加え、約半量になるまで煎じつめて温めて3回に分け服用する。

とされていますが、利用方法も簡単なため、生活に取り入れやすく、とても実用的なメリットがあると言えるのです。

ヤブランを上手に育てる方法

ヤブランには、増殖しやすく駆除しづらいなどのデメリットに加えて、育てやすく薬草に使えるなどのメリットもあると知り、やっぱり、植えてみたいと感じた方もいるかもしれません。では、ここからは、ヤブランのデメリットを抑えつつ、上手に育てる方法をご紹介していきますので、栽培を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

植え付け

真夏と真冬を避ければ、年中植え付けることが可能です。日向でも日陰でも育ちますが、日陰だと徒長気味になり花がすくなるため、なるべく日の当たる場所に植えてあげましょう。ただし、日が当たりすぎると葉焼けをするので、日陰になる時間帯のある場所がベターです。

また、鉢植えの場合、根腐れしないように鉢底石をしっかりと入れ、2~3年を目安に植え替えます。葉の先っぽが黄色くなってきたら、根が傷んできている証拠なので、早めに水はけの良い用土と鉢に植え替えをするのといいですよ。

水やり

植え付け直後はしっかりと水やりしますが、そのほかは路地上ではほとんど必要ありません。ただし、蕾の出来始めの時期は、水をたっぷりとやった方が花が綺麗に咲きます。

肥料

ヤブランを育てる際に肥料は、ほとんど必要ありません。ただし、葉の色が極端に黄色くなってきている場合は、肥料切れか葉焼け、根腐れの可能性があるので、緩効性肥料を根元に置きましょう。

株分け

株分けに関しては、前日に水をたっぷりとやっておくとスムーズに行うことができます。また、硬い土や粘土質の土質の場合、掘り起こすのが難しくなるので、植え付けの前に、しっかり耕して培養土や大粒の赤玉土や鹿沼土を混ぜ込むといいでしょう。

太郎
太郎
ヤブランは育てやすいし、ポイントさえ押さえれば問題なく育てることができそうだね。

まとめ

ヤブランは、栽培が簡単な分増殖しやすかったり、薬草として実用性がある分丈夫で除去がしづらかったりなど、紙一重の特徴が多い植物です。

しかし「植えてはいけない!」と言うほどの実害もないため、園芸植物として育てる分には、メリットの多い魅力的な植物であるということができます。ぜひ、ヤブランの栽培を通して、素敵なお庭づくりを楽しんでください。

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