サザンカを庭に植えてはいけないと言われる4つの理由!中には誤解も

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椿のような美しい花と素敵な芳香が魅力的なサザンカは「ぜひ庭に植えてお花見を楽しみたい」と考える人も多いのではないでしょうか。常緑性のため年中青々とした葉っぱを見せてくれる点も、庭木としてピッタリだと感じさせますよね。

しかしながら、そんなサザンカも「庭に植えてはいけない」と言われる植物の一つなのをご存じでしょうか。栽培も容易で、欠点がないように思われるサザンカですが、実は栽培する上でいくつか難点があるため、庭に植えてはいけないとされているんです。

実は私は、花キを扱う農業法人で勤務した経験があり、その中であらゆる植物を取り扱ったことがあるのですが、その立場からすると、確かにサザンカは、簡単に庭などに植えてはいけない、取り扱いに注意が必要な植物だと感じます。

そこで、この記事では、サザンカを庭に植えてはいけないと言われる理由について、ネット上の意見も参考にしながら、ご紹介させていただきます。後半では、サザンカのデメリットを補いながら上手に育てるコツについてもまとめていますので、サザンカの栽培を考えている人はぜひ、一般的な栽培の説明と併せて読んで、参考にしてみてください。

次郎
次郎
サザンカの花はとても綺麗なんだけどなあ。

サザンカを庭に植えてはいけないと言われる理由

サザンカ 庭に植えては いけない
サザンカを庭に植えてはいけないと言われる理由としては以下の4つの点が挙げられます。

  • 打ち首を連想させたから→誤解
  • チャドクガ対策が大変
  • スズメバチが来やすい
  • 掃除が大変

では、それぞれの理由についてご紹介していきますね。

打首を連想されたから→誤解

サザンカの花は、その花を落とす様子が打首を連想させるから、特に昔の武家にとっては縁起が悪いため、庭に植えるべきではないとされていました。しかし、実はこの説には誤解があります。

実際に打首を連想させた植物は、花後にボトっと花を落とす椿の花です。サザンカは椿と同じ、ツバキ科ツバキ属で花がよく似ているため、サザンカも同様に縁起が悪く、植えるべきではないと誤解されてしまいました。

しかし、サザンカの花は花びらを別々にハラハラと散らす散り方のため、打首を連想させることもないので、これは完全に誤解であることがわかります。また、たとえ、本当はサザンカにも打首の連想をさせるイメージがついていたとしても、今は昔のように打首に怯える必要もない時代ですので、この理由はあまり気にする必要はないと考えることができます。

チャドクガ対策が大変

サザンカなどのツバキ科ツバキ属は、チャドクガが好んで食べる植物です。そのため、チャドクガが大量に発生する4~6月と8~9月は、チャドクガの幼虫対策をしなければならず手間がかかるため、庭に植えるべきではないと言われています。

実際、このチャドクガは本当に大変なんですよね。こちらの方はサザンカの手入れをしていた際、チャドクガの幼虫の被害にあってしまっています。

サザンカの手入れ中にチャドクガの被害にあってしまい、上半身にかゆみと痛みの症状が出てしまったということです。チャドクガは毛を飛ばすこともあるので、その毒針の被害に遭うことも多いです。

また、写真付きで症状を掲載してくれている方もいました。

サザンカについているチャドクガの被害に遭い、腕に広く発疹ができてしまっています。とても痒そうな様子が伝わってきますね。チャドクガに刺されてしまった場合、このように発疹ができるのですが、

実はチャドクガは、幼虫の段階だけでなく、成虫や卵、抜け殻、死骸といった、ほぼ全ての段階で毒を保持しています。そのため、どの段階で対策を取ろうとしても、被害に遭うリスクが伴ってしまうのです。

このように、接触時だけでなく、毛を飛ばすことで被害に遭う可能性があると、近場に洗濯物を干すこともできないので不便ですよね。そのため、サザンカは庭に植えるべきではないと言われているのです。

花子
花子
うーん、さすがに毒は厄介かな。

スズメバチが来やすい

サザンカは、花の蜜を求めてスズメバチが寄り付きやすいことから、植えるべきではないとされています。実際にネット上でも、サザンカにスズメバチが寄ってくるのも目撃した人が多数いましたのでご紹介させていただきます。

この方は、サザンカに大量のスズメバチが群がっているのを目撃したようです。写真にも、蜜を吸おうとするスズメバチがよく写っていますね。

また、こちらの方は、サザンカにスズメバチの巣ができてしまっている様子を投稿しています。庭にスズメバチの巣ができてしまうと、いつ刺されるかわからず、安心して生活することができなくなってしまいますよね。このように、サザンカはスズメバチの餌場となってしまうリスクがあるため、安易に庭に植えてはいけない植物なんです。

掃除が大変

サザンカは、花が散るときにハラハラと花びらを散らせるタイプの花です。そのため、落ちた花びらで敷地が汚れやすくなるため、庭に植えるべきではない植物と言われています。ネット上にも、サザンカの掃除に手を焼いている方の意見が投稿されていました。

この方の言うように、花ごと落ちるため比較的散らかりにくい椿と比べて、サザンカは散らかりやすく、掃除に手間がかかるということがわかりますね。

こちらの方は、道路に花びらが散ってしまい、掃除が大変だと感じています。

自分の所有地内に落ちた花びらであれば、掃除をしないという選択ができますが、道路となると、公共の場であるため、掃除の責任が出てきてしまいますよね。このように、サザンカは庭に植えると、掃除の手間がかかってしまうため、植える際にはじっくりと検討する必要があるのです。

サザンカを上手に育てる時のコツ

ここまでサザンカのデメリットをご紹介してきましたが、特に害虫の被害が多いため、「植えたいけど、虫はどうしようもないからやめよう・・」と考える人も多いかもしれません。

しかし、事前に情報を得て対策をすれば、害虫の被害を減らしながら、サザンカを楽しむことができます。そこで、ここからは、害虫などの対策をとりながらサザンカを上手に育てるコツをご紹介していきます。

人の生活圏に近い場所に植えない

サザンカは、チャドクガやスズメバチなど人に害を及ぼす可能性のある虫を惹きつける植物です。いくら対策を取っても、完全に虫を断絶することは難しいと言えます。そのため、狭い庭や窓の近く、あるいは洗濯物干し場の近くといったような人の生活圏の近くに植えないことをおすすめします。

自分の家の庭に植える場合は、自分の家庭だけでなく、周囲に生活する人にも害が及ぶ可能性があるので、完璧に対策をするか、生活圏から離れた場所に植えることが大切です。

チャドクガ対策は卵の段階から

4~6月、8~9月にかけて大量に発生し、毒針を撒き散らしながらサザンカを食害するチャドクガへの対策は、卵の段階から駆除することが有効です。実際に植木剪定について専門的に扱っているサイトでは、樹木医の方がチャドクガの対策方法についてこのように述べていました。

一般的にチャドクガは幼虫発生初期に薬剤散布して駆除しますが、実はこの時期に卵を取り除くと春の発生をかなり軽減できます。ツバキやサザンカを下側から覗き込み、葉の裏側をじっくりと観察します。すると直径1cmぐらいの薄黄色い綿のようなものが張り付いているのが見つかります。これがチャドクガの卵です。素手で触らないように注意して葉を付け根から切り取りビニール袋に入れて処分します。

引用元:植木剪定.com

このように卵の段階で駆除した方が、動く幼虫を駆除するよりも刺されるリスクが減り、安心ですよね。チャドクガに対しては、有効な農薬もたくさんあるので、あまり時間がない方は薬剤で対策をするのも一つの手です。

スズメバチ対策は花を取ること

サザンカの花の蜜を吸いにくるスズメバチに対しては、花を取り除いて切花などにしてしまうことが一番有効です。そうすることで、花の蜜に引き寄せられてスズメバチが寄ってくることはありません。しかし、せっかく咲いた花を切り取るのは寂しいですよね。その場合は、樹高の低い木ならネットをかけてしまうという手もあります。

また、サザンカを訪れるスズメバチに関しては、単独で行動している個体については、急な接触や50cm以内に近づくなどの行為がない限り、人間に興味を示さないとされています。と言うのも、サザンカの咲く晩秋あたりのスズメバチは、一年で最もエサが不足するため、特にエサ探しにとても夢中になっている状態です。

オオスズメバチの場合、いい餌場に近づくだけでも攻撃をしてくることはありますが、それ以外のスズメバチは、そっとしておけば攻撃してくることはないため、近くに巣がないのであれば放っておくというのも一つの手です。

太郎
太郎
サザンカは虫の対策さえしっかり行えば、何とか植えることができそうだね。

まとめ

サザンカは、チャドクガやスズメバチなどの厄介な虫を引き寄せる性質を持つため、数ある「植えるべきではない」と言われる植物の中でも、特に「植えない方がいいかも」と感じさせる植物だったかもしれません。

しかし、サザンカは、常緑性で常に青々とした姿を見せてくれるだけでなく、美しい花と芳香で見る人を癒してくれる、魅力のたくさん詰まった植物でもあります。適切に害虫対策を行いつつ、植える場所を工夫して栽培することで、きっとたくさんの恩恵を恵んでくれる植物なので、取り扱いに気をつけつつ、ぜひサザンカの栽培を楽しんでみてくださいね。

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