ダイオウグソクムシが絶食1869日、なぜ?考えられる3つの理由

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ダイオウグソクムシってご存知ですか?

体長は、20~40cmで海底に生息する甲殻類で、海の底に沈んできた大型の魚やくじらの死骸を餌にして食べるため「深海の掃除屋」とも呼ばれています。

三重県の鳥羽水族館にもダイオウグソクムシが飼育されているのですが、その内の一匹が、なんと1869日も絶食した末に死んでしまったというニュースが話題になりました。

その際、

えっ、なんで、そこまでの絶食が可能なの?

と疑問に思ったので、調べてみました。

餌を与えなかったの?

このニュースを最初に聞いた時、

えっ、水族館の人は、餌を上げなかったの?ひどいなあ・・・

と一瞬思ったのですが、実際は、餌を与えなかったのではなく、餌を食べなかったのですね。

飼育係の方も、こんな感じで、色々な餌を与えて試してみたそうです。

アジを食べてくれた時もあったそうですが、それも飼育を始めて9ヶ月してからのことで、またそれから1年4ヵ月してから何も食べなくなったり・・・

ちなみに鳥羽水族館では、ダイオウグソクムシが2個体になるように、1個体が死ねば、1個体を追加するような形を取っています。

しかし、個体によっては、まったく餌を食べないまま死んでいくものもあるとのことです。

ここまで、頑固に食べるのを拒否すると、飼育員の方もやっぱり困っちゃいますよね・・・

なぜ、絶食しても大丈夫なのか?

そうなってくると、「じゃあ、何で絶食しても大丈夫なの?」という疑問が湧いてきますよね。

人間は、一食抜いただけでも、死にそうになる人も結構いるわけですから・・・

今の所、考えられる理由が仮説として3つぐらい立てられていますが、今一つ説得力に欠けるところがあります。

仮説1:水中に溶け込んだ有機物から栄養を摂取している

栄養を取るには、実際いろいろな方法があります。

自然界には、いろいろな方法で栄養を取る生物がいます。

そこで、食べ物を食べないのであれば、その代わりに水中に溶け込んでいる有機物から栄養を取り込んでいるのではないかと考えた訳です。

しかし、鳥羽水族館では、人工海水を使用しており、餌になる有機物は混入していないと言われています。

つまり、絶食期間中は、本当に何も栄養を摂取していないということになります。

仮説2:もともと食が細い生き物である。

そうなってくると、

もともと、あまり食べない種類の生き物なんだ

という考えかが出てきます。

しかし、ここで問題になってくるのは、ダイオウグソクムシが、等脚類の中では、世界最大の大きさを誇っているということです。

こら、ダイオウグソクムシ、ちゃんと食べないと大きくなれないぞ!

としかっても、

大丈夫だよ~ん。ちゃんと食べなくても、大きくなっているし!

という変な話になってきてしまうのです。

だから、どこかで、インプットしていないとやっぱりおかしい話になってくる訳ですね。

仮説3:冬眠状態に入っている

となってくれば、残った考え方としては、

大きくなるまでは、がんがん食べまくって、大きくなってから、冬眠状態に入っている

という観点です。

しかし、冬眠状態が1869日、つまり約6年間も続くのでしょうか?

実は、ダイオウグソクムシの生態に関しては、まだよく分かっていないことが多いのです。

今回、絶食していたダイオウグソクムシの死骸も解剖しましたが、死因もよく分からなかったそうです。

「寿命じゃなかったの?」と考える人もいるかもしれませんが、ダイオウグソクムシの寿命は、40~60年という話もあれば、やはり、よく分かっていないところもあります。

とにかくいろいろな意味で謎に包まれた生物というわけなのです。

でも、この謎が解明されてくれば、生物学的にも、医学的にも、大きな発見があるかもしれません。

ダイオウグソクムシは、その変わった風貌にも関わらず、ぬいぐるみが発売されるほどの人気になっています。

とにかく何だかんだと話題になっている生き物なんですね。

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