「なるほどですね」という言葉を聞くと、むかつく人はいませんか?
私も職場で、何かある度に「なるほどですね」と言うのが口癖になっていて、違和感を覚えることがよくありました。
やはり、「なるほどですね」という表現は間違いなのでしょうか?
「なるほどですね」は違和感を覚える理由
会社の中や営業などのビジネスシーンで「なるほどですね」と言われたら、何だか気持ち悪いと思ってしまうのは理由があります。
文法的に間違いである
「なるほど」という言葉を調べてみると2つの意味があります。
- 副詞としての意味:納得できることである、同意出来ることである。
- 感動詞としての意味:納得した。そういうことか。
つまり、副詞、感動詞のいずれの用法で使う場合でも、「ですね」という言葉を後に付けるのは文法的におかしいのです。
目上の人に対して使うのは失礼な言葉
「なるほど」という言葉は、相手の意見に対して、同意や納得をした時に使う言葉です。
この場合、上司が部下の意見に対して、「なるほど」という表現を使って同意するのは問題ありません。
しかし、部下が上司の意見に対して、「なるほど」という言葉を使うと、
「うーん、君のその考え方も、なかなかいいよね~」
と上から目線で見ているように思われる可能性が高いのです。
「なるほど」というのは、あくまでも自分目線の言葉なので、相手を無視していると誤解を生むこともあります。
もちろ、ここで「なるほどですね~」と「ですね」という言葉を使ってもニュアンスは変わりません。
「なに、こいつ、偉そうに。むかつくな~」と思われてしまっても仕方ないでしょう。
「なるほどですね」の元ネタは方言!?
では、そもそも、なぜ「なるほどですね」という言葉を使う人が出て来たのでしょうか?
元ネタを探ってみると、2011年に放送されたドラマ「ドン・キホーテ」で松田将太演じる城田正孝が「なるほどですね」という言葉を口癖にしていたので、そこから流行ったのではないかと言われています。
そして、このドラマの脚本家の大石哲也氏は福岡県出身です。
実は、「なるほどですね」は、元々、福岡の方言だと言われています。
福岡の方言では、「なるほどですね」だけでなく、「まずはですね」、「実はですね」、「あのですね」、「例えばですね」と「ですね」を連発する人が多いんですね(笑)
「なるほどですね」の代わりに使える表現は?
ただ、「なるほどですね」というのが口癖になっている人に、そんな表現は使うなと言っても、
「じゃあ、代わりにどう言ったらいいの?」
と反論される可能性は高いでしょう。
やっぱり、反対をするからには、代案をきっちりと示すべきだと思います。
基本的に相手に会わせて相槌を打つような時は、シンプルに「はい」だけでも構いません。
「そうですね。」とか「そうですよね。」という表現でも失礼にはならないでしょう。
また、文章する時など、もっとかしこまって表現すべき時は、「おっしゃる通りです。」、「おっしゃる通りだと思います。」と言い換えても良いです。
「なるほどですね」を使っている人は要注意
「なるほどですね」は普段の生活の中で、使う分には問題がないケースが多いです。
しかし、会社で、特に営業先などで、「なるほどですね」と使っていると、自分が気が付かない間に、相手が気持ち悪いとかむかついたりしてきて、仕事に悪影響が出てしまうことにもつながりかねません。
ですから、「なるほどですね」がついつい口癖になっている人は、別の表現に置き換えられるよう、普段か意識してみることをお勧めいたします。
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