キリスト教と言ってもいろいろな宗派に分かれています。
メインの宗派は、やはりローマ法王を中心とするカトリックです。
そして、カトリックと共に、よく聞くのがプロテスタントではないでしょうか。
そこで、今回は、カトリックとプロテスタントの違いを分かりやすく、まとめて解説いたします。
なんでカトリックとプロテスタントに分かれたの?
カトリックもプロテスタントも、同じキリスト教です。
神様とイエス様を信じています。
では、なぜ、種類が分かれてしまったのでしょうか?
簡単に歴史を振り返ってみましょう。
まず、11世紀頃、教義に対する考え方の違いからキリスト教は、
東の東方正教会(ギリシャ正教)と
西のローマ・カトリック教会(カトリック)に
分かれます。
しかし、そこで分裂は終わりませんでした。
ローマ・カトリック教会では、教皇や聖職者たちに、お金と権力が集中していく中で、腐敗・堕落していきます。
簡単に言ってしまうと、
「俺たち(教会)を通じてじゃないと救われないよ」
という感じになってしまったのです。
しかし、そういう現状に対して、16世紀に
「それは違うでしょ。やっぱ、聖書が大切でしょ」
と言いながら、ルターやカルビンという聖職者達が起こした活動が、宗教改革です。
ここから、どんどんプロテスタントの宗派が生まれていきます。
ちなみにプロテスタントは、カトリックから分派したグループをまとめて呼ぶ時に使う言葉です。
プロテスタントの語源は、PROTEST(プロテスト)、つまり、カトリックに抗議する人達という意味となっています。
実際、プロテスタントの宗派は有名どころだけでも数十派あるので、プロテスタントって読んじゃう方が早いという話になった訳です。
特徴の違い
では、カトリックとプロテスタントの特徴はどう違うのでしょうか?
簡単に話しましょう。
カトリックは、教会という組織や儀式を大切にしています。
プロテスタントは、聖書を大切にしています。
実は私、以前、アメリカに留学していたことがあって、その時、それぞれの教会の礼拝に潜入してみたことがあります。
カトリックの教会は、一言でいえば、厳かな雰囲気です。
説教は、結構、短くてその前後の儀式がやたら長かった^^;
「形にこだわっているなあ~」というのが、率直な印象でした。
それに対して、プロテスタントの教会は、激しいところが多かったです。
とにかく説教者は、激しく語りますし、聞いている人も、「オー、ガーッド(あぁ、神様~)」と叫んだり、踊ったり、突然倒れたり、随分、賑やかでした^^;
プロテスタントは、教会とか儀式という形にとらわれず、聖書と祈りを通じて神様を感じたい~という雰囲気があります。
(※ただ、プロテスタントによっても、宗派によって、特徴が違ってくるので、ご注意下さい)
カトリックとプロテスタントは仲が悪いの?
ちなみに、カトリックとプロテスタントは、同じキリスト教ですけど、仲は悪いんでしょうか?
実際、今は、それほど、対立はしていませんが、昔は、ムチャクチャ対立していました。
宗教改革の時に、プロテスタントを起こした人は、元々のキリスト教(カトリック)から見れば、異端だったので、それこそ、火あぶりの刑の対象です。
プロテスタントの勢力が拡大してきたら、今度は、三十年戦争という長い戦争が起こってきていますし・・・
キリスト教の宗派の歴史は、ある意味、血で血を洗う歴史だったわけですね。
一つになるのってなかなか難しい
私が、アメリカで感じたのは、
「違う宗教や宗派の人達同士が一つになるのは簡単ではないなあ」
ということです。
宗教の宗派って、よく見てみると、大体、似た物同士で集まっているんですね。
白人なら白人で集まっているし、
黒人なら黒人で集まっているし、
儀式が好きな人は、儀式で集まっているし、
激しいのが好きな人は、そういう人達で集まっているし、
白人の人が、黒人の集まりの中に入るのは、難しいですし、激しいのが好きな人が、形式ばった宗派にはやっぱり行きたくない訳です。
「みんな同じ神様、信じてんだから、もっと、お互い、仲良くしたら、いいんじゃないですかね~」
と、私なんて、思ってしまうのですが、宗教ってやっぱり簡単ではないですねえ^^;
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