はだしのゲンのあらすじ!最後の結末と問題になっていること

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はだしのゲンは、広島に原爆が投下された後の様子を描いた中沢啓治氏の漫画です。この漫画は、戦争や原爆の悲劇を二度と繰り返してはならないというメッセージを伝える上で大きな役割を果たしてきました。

しかしその一方で、はだしのゲンの漫画を教育現場から撤去してほしいという嘆願が上がって話題になることがあります。そこで、少しネタバレ的になってしまうかもしれませんが、はだしのゲンのあらすじや最後の結末をお伝えしながら、何が問題になっているのか、簡単にまとめてみました。

あらすじを簡単に紹介

舞台は昭和20年の広島、小学校2年生の主人公の中岡元(ゲン)は、原爆によって父の大吉、姉の英子、そして弟の進次を失います。(3人は、家の下敷きとなって、生きたまま焼け死んでしまいました)

ゲンは寄りかかっていた塀が熱線を防いでくれたため助かります。(ただ、その後、原爆症で髪の毛が全て抜け落ちてしまいました)

また、母の君江も、物干し台にいて長いひさしがあっため、熱線を防ぐことができました。家族が焼け死ぬ様子を見た君江は、ショックで産気づき、赤ちゃんを出産し、友子と名付けることになりました。

原爆が投下された後、ゲンは、母・君江の友人、キヨの家で生活をするようになります。そこで死んだ弟、進次とそっくりな隆太と出会い、ある事件をきっかけにして隆太を家族として迎えるようになりました。

しかし、隆太は、闇市でヤクザを殺害してしまい、ゲンの家族に迷惑をかけないよう、家を出て、ヤクザの道へ進むようになってしまいます。(その後、ヤクザの世界からは足を洗って、再び、ゲンと合流します)

原爆と戦争の後遺症は、その後もゲン達を苦しめ続けます。妹の友子は、栄養失調と原爆症によって死んでしまい、母の君江も、ゲンが中学へ進学する前に原爆症とガンで死んでしまいます。ゲンの恋人・光子も原爆による急性白血病でこの世を去ってしまいます。

やがて、ゲンは画家を目指すようになり、その夢をかなえるため東京へ向かうようになりました。

最後の結末はどうなった?

では、はだしのゲンの最後の結末はどうなったのでしょうか?実際、その後も、はだしのゲンは続編が出来る予定でした。

しかし、作者の中沢啓治氏が、2012年に肺がんで亡くなってしまったため、最終回について正式な発表はされていません

ただ、中沢氏が残した下書きの中には、ゲンが絵の修業をするため、フランスへ旅立つことが描かれていたそうです。その様子が誰かによって加筆され、世に出て来るかは分かりませんが、いつかゲンの幸せな結末が描かれればいいのかもしれませんね。

何が問題になっているのか?

はだしのゲンの漫画を撤去してほしいという嘆願が来てしまう理由としては、

  • 原爆の描写があまりに生々しすぎる
  • 旧日本軍の残虐行為をねつ造している
  • 天皇陛下に対する戦争責任を言及している

という点などが挙げられています。その一方で、この作品自体は、中沢氏の体験談を元に描かれており、

  • 戦争の悲惨さを後世に伝える作品となっている
  • また海外でも高い評価を受けている

という理由で、撤去には反対する意見も出ています。

この問題が起こってきた背景

今から10~20年前までぐらいは、戦争反対の意見が主流で、「愛国心が大切だ」と言えば、「軍国主義者だ」「右翼だ」と思われるような時代でした。どちらからと言えば、戦前の日本=完全悪、愛国心なんて危ないから持つ必要がないという風潮だったんですね。

ただ最近、韓国や中国との関係が悪化する中で、愛国心や日本人として誇りを持とうという機運が最近は高まりつつあります。その中で、はだしのゲンが問題視されるようになってきたのは、ある意味、自然な流れなのかもしれません。

もちろん、戦争の過ちは二度と繰り返してはいけません。しかし、その一方で、国を愛する気持ちを養っていくことも大切だと思います。

人は、ついつい極論に走りやすいものです。なので、バランスの取れた考え方が、これからはもっと大切になってくるのかもしれませんね。

はだしのゲンは、火垂るの墓と並んで、戦争の悲惨さについて考える作品として夏休みによく話題になります。そんな時、こういった問題が起こる背景も考えながら、正しい歴史の見方を身に付けていく姿勢が大切なのかなと思います。

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