発達障害児の数は現在9万人を超え、この20年で7倍に増加しているという話があります。
また、文部科学省が2012年に行った統計調査でも
小中学生の6.5%に相応する約60万人以上
40人のクラスでは、1クラスの2~3名
が発達障害の可能性があるというデータを出しています。
一体、なぜ発達障害児の数は増加傾向にあるのか、その原因をまとめてみましたが、そこで意外な理由も浮かび上がって来ました。
発達障害とは?
発達障害は大きく3つのタイプに大別されます。
広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群)
コミュニケーションや対人関係、社会性などに欠陥を抱えたり、行動がパターン化し、こだわりが強く、趣味や行動が偏ってしまったりする症状が出ます。
自閉症は、言語の発達に遅れがありますが、アスペルガー症候群の場合は、言語の発達の遅れはありません。
注意欠陥多動性障害(AD/HD)
集中できず、そわそわ動いたり、一方的に話続けたりする症状があります。
また衝動的に行動してしまったり、忘れやすかったりします。
学習障害(LD)
読んだり、書いたり、計算したりする能力が、苦手だったり、遅かったりする症状が現れます。
なぜ、発達障害が増加しているのか?
それでは、なぜ、近年、発達障害が増加しているのでしょうか?
そのポイントをまとめてみました。
母親が摂取する化学物質
農薬や殺虫剤など化学物質を使って栽培された食品を子供を産む母親が多く摂取することにより,それが、胎児の脳の発達に影響を与え、発達障害の原因となっているのではという見解もあります。
特に、有機リン系農薬やPCB(ポリ塩化ビニフェル)などは、脳にとって有害な物質であることが分かっています。
たた、こういった原因に関しては、発達障害との具体的な因果関係がまだ明らかにされておらず、研究が途上の段階です。
それでも、化学物質で育てられた食品は、普通に考えて体に良くないと思うので、注意するのに越したことはありませんよね。
妊娠中の喫煙や飲酒
妊娠中に喫煙を行なうと、胎児の脳に影響を与え、AD/HDの子供が生まれる可能性が2倍になると言われています。
また、妊娠中や授乳している時に、アルコールを摂取することも赤ちゃんの脳の発達に影響を与えます。
発達障害が認知されるようになってきた
その一方で、意外に思われるかもしれませんが、実は、発達障害児の数は、それほど増えていないのではという話があります。
つまり、発達障害児の数自体が増えたのではなく、発達障害だと診断される子供の数が増えたというのです。
以前は、集団行動が苦手だったり、忘れ物が多かったりしても、性格の問題とか、親のしつけの問題だと思われることが、実際、多かったところがあります。
しかし、最近は、自閉症やアスペルガー症候群などの言葉が認知され始めました。
そして、子供の様子がおかしいと思ったら、すぐに調べてもらう人が増えたことも要因の一つとなっています。
ここら辺を統計上のカラクリだと指摘する人もいます。
一番大切なものはやっぱり・・・
いくつかの原因を挙げて来ましたが、どんな理由であれ、発達障害児が増加しているという現状に対しては、何らかの対策が必要だと思います。
そこで一番重要になってくるのは、やはり愛情だと思います。
実際、化学物質を含んだ食品も、喫煙や飲酒も、これから生まれてくる子供のことを考えれば、その愛情から自然と控えられるようになると思います。
また、発達障害児には、特定の事に関心を持ち、それ以外のことを知ろうとしないという症状があります。
しかし、逆の見方をすれば、一つのことに集中できる素晴らしい才能を持っていると捉えることが出来ます。
愛情があれば、障害児が持っている特徴をプラス的に受け止めて上げて、その才能を伸ばして上げられるかもしれません。
発達障害児が増加傾向にあると言われている今こそ、子供に対して、愛情をもって接していくことの大切さを私たちは考えるべきではないのかと思います。
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