近年、アスペルガー症候群と診断される方が、増加しています。
ただ、アスペルガー症候群については、医学の世界でも定義について、意見が分かれているそうですね。
確かに、アスペルガーについて調べていても、結構、いろいろな観点があったり、専門用語が飛び交っていて・・・
そこで、よりアスペルガーについて、体系的に理解できるように
自閉症と何が違うの?
高機能自閉症とどこが違うの?
という観点を含めて、アスペルガー症候群がどのように分類されているか、いろいろまとめてみました。
アスペルガー症候群は、発達障害の一種
アスペルガー症候群は、発達障害の一種です。
ただ、発達障害といっても、いくつかの種類に分かれます。
発達障害を大きく二つに分類すると
広汎性発達障害(人間の基本的な機能で発達が遅れている)
特異的発達遅滞(学習能力の障害、言葉と会話の障害、
運動能力の障害など特定の領域において発達が遅れている)
という感じになります。
ただ、2013年に、アメリカの精神医学会で、広汎性発達障害というグループ名が廃止されました。
そして、自閉症スペクトラム障害という診断名が新たに採用されたので、今後は、こちらの呼び方が一般的になると言われています。
そして、アスペルガー症候群は、広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)の中に入ります。
自閉症や高機能自閉症との違いは?
また自閉症スペクトラム障害の中でも、いくつかの種類に分かれます。
大きく分けると3つです。
アスペルガー症候群
高機能自閉症
自閉症
※自閉症と高機能自閉症は、カナー症候群とも言われています。
この3つは、重なっている部分も多いので、区別しづらいところがあるのも事実です。
アスペルガー症候群と自閉症は、症状的に似ている部分も多く、アスペルガー症候群は、自閉症の一種と考えられる場合もあります。
ただ、一つ違いを言うならば、
自閉症→言語発達の遅れが見られる
アスペルガー→言語発達の遅れは見られない
という点が挙げられます。
また、アスペルガー症候群は、高機能自閉症と呼ばれることもあります。
元々、高機能自閉症は、自閉症の中でも、知的障害がない、あるいはほとんどない自閉症と定義されています。
数値的に言えれば、自閉症の中で、知能指数(IQ)が70を越えている人は、高機能自閉症とされます。
実際、厳密に言えば、
高機能自閉症→言語発達の遅れがある
アスペルガー症候群→言語発達の遅れがない
という違いがあるのですが、最近は、アスペルガー症候群と高機能自閉症は、区別されることが少なくなってきているそうです。
これらの内容をまとめると、このような感じになります。
(この図は、いろいろな情報から、まとめて作ったものです。
私は、専門家ではないので、参考程度にご覧ください)
アスペルガー症候群の診断名が消える!?
ただ、その一方で、アスペルガー症候群の診断名が消えるという話もあります。
精神障害の診断名は、アメリカ精神医学会のDSMという診断基準がグローバルスタンダードみたいな感じで、
使われています。
そのDSMが2013年5月に改訂され、アスペルガーのカテゴリが削除されることになったとのこと。
精神医学の世界って、難しいですね・・・
実際、精神の世界は、普通の医学と違って、心の世界を扱うので、(もちろん、脳と関連している部分も大きいところがありますが)、なかなか判断が難しいところがあるのかもしれませんね。
ただ、それによって、
アスペルガーの人は、これから、どう診断されちゃうの?
という話もありますので、今後も、アスペルガーの人が、適切に診断をされて、しっかりとした対応がされていければいいなあと思っています。
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