ウクライナの情勢が日々刻々と変わっていますが、
ウクライナと言えば、チェルノブイリ原発事故が起こった
ところとしても有名ですよね。
事故が起こったのは、1986年4月26日
まだ、ウクライナがソ連の管轄下にあった時でした。
チェルノブイリは、ウクライナと北に隣接する
ベルラーシとの国境近くに位置しています。
あれから25年という歳月が流れました。
実は、ウクライナでは原発の影響のためか
人口が減少しているという話があるそうです。
そこで、ウクライナを襲っているもう一つの深刻な現実について
まとめてみました。
具体的にどれくらい減ったの?
ウクライナ周辺の人口減少に関しては、
こちらの記事にそのデータが出ています。
ウクライナの人口は、1986年のチェルノブイリ事故発生時
5100万人でした。
もちろん、それまでは、緩やかに増加していました。
しかし、1991年にソ連が崩壊し、ウクライナが国として独立した後、
ゆるやかに人口は減少を始め、2012年の段階では、
4500万人と、約600万人減少しています。
パーセンテージで言えば、約12%減となります。
長い年月が過ぎ去って、気が付いたら、10人に1人以上は
いなくなっているという話ですから、考えてみたら、
怖い話のような気もします。
内訳をみると、
死亡率が、1986年は11.1%、2010年は15.2%(+4.1%)
出生率が、1986円は2.10、2010年は1.44(-0.66)
という感じになっています。
つまり、死亡率が高くなり、出生率が下がっているというのが、
現在のウクライナの現状です。
ちなみにチェルノブイリ原発は、ウクライナの北側にあり、
北側で隣接するベルラーシという国でも、原発事故の影響を
受けているとも言えます。
そのベルラーシでも、
1986年に、1000万人いた人口が、2010年には948万人と
52万人減少しています。
人口減少の原因は?
人口が減少している背景には、
1991年にソ連が崩壊して、資本主義の文化が入り、
高血圧、肥満、喫煙、エイズの増加が原因だと
主張している人もいるそうです。
しかし、ウクライナやベルラーシの人口減少を地域別に分析した場合、
チェルノブイリ原発に近い所ほど、人口減少率が高く、
同心円状に事故が起こった場所から離れれば離れるほど、
人口減少率は改善されているというデータが出ています。
そのデータから考えれば、人口減少の原因は、
やはり、原発事故によりものだと認めざるを得なくなってしまいます。
ウクライナの教訓から学ぶべきこと
このようなデータを見てみた時に、福島の原発事故以降、
今もなお、放射能の処理に苦しんでいる日本も、
ウクライナで起こっている事実を直視するべきなのだと思います。
人は、自分とは関係のないところで、起こっていることに対しては、
客観的な見方が出来ますが、自分たちのことになると、
それが出来なくなってしまうことが、とても多いからです。
もちろん、私は、日本人より海外の人達の方が、
「日本の原発はやばいよ~」と言っているのは、
「他人の不幸は蜜の味」という観点で煽っているのだと
信じたいところです。
もちろん、そういう観点で騒いでいる人たちがいるのも
事実だと思います。
ただ、その一方で、日本に迫っている現実というのも、
こういったデータを見ながら、直視していく必要が
あるのだと思います。
しかしそれにしても、チェルノブイリ原発事故といい、
今回のクリミア半島の問題といい、
ウクライナは、歴史的な悲劇が続いています。
早く、ウクライナに真の平和が訪れることを願ってやみません。
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