ナイジェリアの治安状況を簡単にまとめてみた

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ナイジェリアで、200名以上の女生徒が誘拐されるなどの事件が起こったりしています。

「ナイジェリアの治安って一体、どうなっているの?」と気になる方も多いと思います。

なので、ナイジェリアの治安の状況を出来るだけコンパクトにまとめてみました。

治安が悪くなっている背景

まず、ナイジェリアの治安が悪くなっている原因をざっくりと言ってしまうと以下の2点です。

1. 宗教対立

ナイジェリアの北部は、乾燥地帯ですが、昔から、キャラバン貿易というラクダを使って、物資を運ぶ手法がさかんに行われています。

そして、その中で、北部ではイスラム教が受け入れられています。

それに対して、ナイジェリアの南部は、熱帯雨林地帯で、アニミズムというすべてのものに霊が宿っている信仰が
昔からあり、後にヨーロッパからの影響でキリスト教が広がっています。

ごぞんじのようにイスラム教とキリスト教は仲が悪いです。

そのため、北部のイスラム教勢力と南部のキリスト教勢力との間で、激しい抗争が続いています。

(ちなみに、今回、女子生徒を拉致したのは、イスラムの過激派、「ボコ・ハラム」ですが、拠点となっているのは、
ナイジェリアの北東部です。)

2. 石油を巡る対立

ナイジェリアの南部にあるニジェール川デルタは、石油資源が豊富です。

この石油を巡る利権、そして石油生産によって引き起こされる環境汚染を通じても、武装闘争が行われるようになり、治安悪化の原因となっています。

「石油が出るから、国は豊かになるんじゃないの?」

と思われるかもしれませんが、実は、ナイジェリアは、世界でも有数の政治が腐敗している国(2009年の腐敗度は、世界ランキングで130位でした)なので、せっかくの石油が国民まで還元されないのです・・・

イスラム教と石油には近づかない

では、外務省によると、どのような勧告が出されているのでしょうか。

こちらのページに詳しくが書いてありますが、ざっくり書くと、

一番行ったら、ダメなのは、北東部(今回、誘拐事件が起こったところ)
北部、つまりイスラム教の勢力が伸びているところも危険
南部(石油利権があるところ)も危険

という感じになっています。

ちなみに、ナイジェリアでは、2012年に報道されただけでも、52件起こっていますが、その多くは、南部のニジェールデルタ地域で起こったとのこと。

つまり、イスラム教(北部)と石油と関わりがあるところ(南部)には近づくなとういことになります。

ただ、「じゃあ、他のところは安全か?」といえば、そうでもないようです。

実は、今回、誘拐事件を起こしたイスラムの過激組織、ボゴ・ハラムは、基本的には、北部(特に北東部)を中心に活動していますが、その他の地域にもテロの範囲を拡げていると言われています。

さらに、もう一つのイスラム系の武装組織のアンサールは、その活動範囲は不明と言われています。

だから、結局、ナイジェリアで安心できるところはないということになります。

起こっている事件をザッと並べてみると・・

ナイジェリアでは、具体的にどんな事件が起こっているかを並べてみました。

誘拐:身代金目的の事件が全国的に多発

テロ:政府や宗教施設を狙ったもの

路上強盗、車両強盗:夜間の外出は、控えましょう

金融詐欺:419詐欺では、日本人もかなり被害を受けました。
(私の友達もやられました・・・)
現地で、クレジットカードを使うと悪用される可能性があるので、
使わない方が良いそうです。

幹線道路や国道での武装強盗:夜間、早朝の通行は控えて下さい。

空港やホテルでのひったくり、置き引き:空港に到着した人を
誘拐するケースも・・・

公共交通機関(タクシーやバス)などでの犯罪:高級ホテルのハイヤーを使うようにとのこと・・・

国内線の機体トラブル:乗ってはいけません

感染症(水や食べ物を通じて):予防接種はお忘れなく

もちろん、ナイジェリアに住んでいる人が、みんな悪い人ではないとは思います。

海外の人は、「日本は全体が放射能で汚染されている」と勘違いしている人もいるので、実際に行ってみたイメージは、また違うのかもしれません。
(そういったブログも見かけます)

ただ、やっぱり、公式的な機関が出している情報を見る限りではいかない方が良いと言わざるを得ないところがあるかなあと思います。

それでも行きたい方は、自己責任でということになってしまいますが・・・

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